すず奴が好きな「場末の旅」とは・・・
懐かしかわいい場所に行きたい。
秘宝館の存在を知ったのは大学生のとき。就職も決まり、卒論も書き上げて卒業までの時間を持て余していたときだった。理由は分からない。何故か急に、風俗（エロスの方）について知りたいと思ったのがきっかけ。
日本に、秘宝館というものがあるらしい。しかも、元祖国際秘宝館と鳥羽SF未来館という有名かつヘンな秘宝館が、三重県にあるらしい。
私は当時大阪に住んでいた。就職で上京する前に観ておこうかなーっていう軽い気持ちで行った「そこ」は、楽しくて底抜けに面白くてタメにもなって、だけどなんだかトホホ・・・の、脱力系アミューズメント施設だった。
そんな元祖国際秘宝館と鳥羽SF未来館も、2007年、2000年にそれぞれ閉館。昭和の残り香が消えて行く。
ひと昔ふた昔前の酔狂な人が作った娯楽の殿堂、秘宝館。高度経済成長期の馬鹿前向き＋くそ真面目な日本にあって、陽気に性をおおらかに謳い観光名所になった。でも今も昔も、本屋にある旅行ハンドブックに掲載されることは無い。
キッチュな顔だちの蝋人形、その当時の科学技術(?)をふんだんにあしらった仕掛け、セイフ・セックスを広めようとする心意気（性病の恐ろしさを伝えるコーナで感じることができる。）、コースの最後に必ずあるお土産屋さんで聞くおばちゃんの買いんさいトーク、秘宝館の全てが愛おしい。
自分を見つける旅でも、人と知り合う旅でも、馬鹿騒ぎする旅でも、癒しを求める旅でもない、場末のにおいを堪能するためだけの貧乏旅行、それが日本場末巡礼の旅。このページでは、そんな日本場末巡礼の旅のレポートをほんの少しだけ、お届けします。
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